官公庁から民間施設まで、幅広い施設の非常用発電機を手がける四国機電産業の営業工事部。提案・設計・施工管理を一気通貫で担う同部署を牽引する三谷直也部長に、お話を伺います。
ゼロから現場を創り上げる仕事の醍醐味、若手人材の自律性を重んじる頼もしいマネジメント論など、長い年月を経たベテランの仕事ぶりを語ってもらいました。
「全員営業・全員技術」。ゼロから現場を創り上げる醍醐味

――これまでの経歴と、現在の役割について教えてください。
私は2001(平成13)年に入社しました。当時は社員数も10名に満たず、部署の明確な役割分担もないなかで、営業も工事も保守もすべて兼務していました。約18年前に機能分化が進み現在の営業工事部ができましたが、初代社長から受け継ぐ「全員営業・全員技術」というスピリットは今も色濃く残っています。
現在は営業工事部の部長として部下のマネジメントを行いつつ、プレイングマネージャーとして自らも現場に出ています。ただし、私自身がメインで現場を担当するのはほんの1割程度。残りの案件は私が営業として受注し、現場の施工管理は若手に任せるといった形で、部下たちの成長機会を創出しています。
――営業と施工管理を一気通貫で担う営業工事部の面白さはどんなところにあるのでしょうか?
一番の醍醐味は、何もないゼロの段階から自分でアプローチし、設計に組み込んでもらい、営業して受注し、施工して完遂するまでのシナリオを自分で描けることです。自分の立てた計画通りに案件が進行し、無事に現場が納まったときの達成感は格別です。
また、一人の担当者が技術的なこと、現場のこと、そして費用のことまですべてお客様と話せる体制のため、お客様は会社というより担当者個人への信頼を寄せてくださいます。「四国機電さんに」ではなく、「三谷さんにお願いしたい」「〇〇君に任せるよ」と、自分自身を指名していただけるようになるのは、営業工事部ならではの大きな喜びです。
――お客様との強固な信頼関係を築く上で、日頃からどのようなことを意識していますか?
プロ意識ですね。非常用発電機は、人命や財産を守るための最終手段となる設備です。だからこそ、「発電機のことなら何でも聞いてください」と言い切れるだけの知見と責任感を持つことを、部下たちにも常に伝えています。
お客様のご要望であっても、法令に違反することや、いざというときに確実に稼働しないようなリスクがある場合は毅然とお断りします。その妥協しない姿勢が、最終的な信頼につながっていくのです。
――イレギュラーな案件への対応もあるとか。
多くのお客様と取引をさせていただくなかで、直前の仕様変更や難しいオーダーなどの思いがけないご相談をいただくこともしばしばあります。
しかし、そういったときこそ私たちの知識と技術の出番です。ファーストコンタクトの段階でお客様の状況を把握し、生じうるトラブルを予測。先回りして必要なコミュニケーションを取ることでそのトラブルを未然に防ぎます。そのような難しい案件ほど、完遂することで強固な信頼関係が生まれることが多い。私は、難易度の高い案件ほど腕が鳴りますし、自分からお客様と積極的にコミュニケーションを取るようにしています。
一人ひとりが社長のように裁量を持つからこそ、仕事は面白い

――部下の育成においてはどのようなスタンスで取り組んでいますか?
当部署では各担当者に、案件の原価試算や粗利目標の管理といった予算の裁量を持ってもらっています。
上司から「この金額で取ってきて」と指示された仕事をこなすだけでは面白くありません。自分で原価を計算し、計画を立てて、その通りに利益を出せたときは、嬉しく誇らしいものです。「一人社長」のような経営者的な視点を持ち、利益やコストを自分ごととして考えられるようになることが、営業工事部の仕事の醍醐味を味わう近道だと考えています。
また、致命的な事故につながることや法的にNGなこと以外は、あえて口出しせず、ヒントを出す程度にとどめています。若手もプライドを持って仕事に向き合ってくれているので、失敗すると「なんとか自分で収めよう」と必死に考えます。その生きた経験こそが、一番の成長の糧になると考えています。答えをポンと与えるのではなく、自力で解決に導くプロセスをサポートしています。
――部下たちが大きな裁量を持つなかで、部長としてはどのように組織をまとめているのでしょうか。
基本スタイルは「好きなようにやりなさい。最後の責任はすべて私が取る」です。現場の進め方は本人の裁量に任せていますが、決して放置しているわけではありません。部下を信頼して任せますが、進捗や品質の管理は私の責務です。
ただ、個人の裁量が大きい分、個人プレーになってしまうと困ります。ですから、毎週木曜日の夕方に部署内で工程会議を行っています。お互いの引き合い状況や進捗を共有することで、「〇〇さんはあんな難しい現場をやり遂げたのか。自分ももっと頑張ろう」と互いに切磋琢磨することができるのです。
また、個人によって経験領域が偏らないように、私がそれぞれの部下の官公庁と民間案件の配分を調整し、全員が幅広い経験を積めるように采配しています。
活躍できるのは「人が好きな人」

――これまで多くの社員を見てきたなかで、営業工事部で活躍できる人材にはどんな特徴があると思いますか?
人が好きで、人懐っこいことでしょうか。技術的な話からプライベートな世間話まで自然とでき、お客様が求めていることを察知して、かゆい所に手が届く気遣いができる方が活躍しています。また、物事に対してガッツを持って取り組んできた方は、この仕事に非常に向いていると思います。
――「未経験でも大丈夫か」と不安に思う求職者も多いと思います。
心配はいりません。電気的な知識や専門用語については、私自身が電気の専門学校を出て現場監督をしてきた経験を活かし、部署内で定期的に「電気の基礎」「商品知識」「関係法規の改正」などの勉強会を開いてしっかりレクチャーしています。実際に未経験で入社したメンバーたちも、勉強会を重ねるごとに確実に知識を定着させて独り立ちしてくれています。
――求職者の方へメッセージをお願いします。
日本は地震が多い国です。皆さんもニュースなどで、周辺がすべて真っ暗に停電している中、市役所や病院の電気だけが、希望の灯のように点灯している映像を見たことがあるのではないでしょうか。あれこそが非常用自家発電機の役割なのです。南海トラフ地震への備えが急務となる今、私たちは、まさに社会の安心と安全を最前線で支える存在と言えます。
図面もないゼロの状態から自分でシナリオを描き、完成させたときの圧倒的な達成感と、社会の役に立っているという大きな手応え。これを味わえるのが営業工事部です。人が好き、お役に立ちたいという気持ちさえあれば、知識や技術は私たちが全力で育て上げます。安心して門を叩いてくれたらと思います。